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ポニーテールってのが流行っていた時期がありまして。
これはその時代のお話。



あの人と同じクラスになってからと言うものの、
毎日あの人に会うのが楽しみで。今日もたくさん
話した。だって目の前にあの人が座ってるから。

「ねえ、好きな髪型とかってある?」

あの人の好みを聞き出したい。

「・・・ポニーテールかな。」

意外とわかりやすい髪形。最近男子に人気あるもんなあ。

「て言うかそれしか無いでしょって感じかな。
好きな人にされたら一発で参っちゃうかも。」

・・・これって、私にしてくれって事なのかな・・・。そうだといいな。
明日は文化祭だし、ちょっと勇気を出してあの人に見てもらおうかな。



そんなこんなで文化祭の日を迎えた。あの人は朝から
部活の出し物でいないみたい。よ~し、見せ付けるぞ。

ふと見ると、友達がポニーテールにしている。あれ?

「・・・なんか今日はそんな気分になっちゃって。」

あの人の前に座ってる私の友達も、同じ髪型。
もちろん私もポニーテール。友達もあの人と仲良いけど、
もしかしてあの人の事好きなのかなあ・・・。



とにかくあの人に見せない事には始まらない。
文化祭のクラスの出し物は無難にこなして、
自由時間をもらってあの人を探した。



・・・いた!



あの人に近づいて行って、肩を叩く。振り返るあの人。
動きが止まる。大きく目を見開いて、微動だにしない。
驚いてる驚いてる。

「どう・・・かな?」

「・・・・・・え、ああ、おう、うん。・・・似合ってると思うよ。」

顔が耳まで赤くなって目が泳いでる。少しは効果あったかな?

「私は~?」

からかうようにやって来た友達。当然ポニーテール。

「あ、うん。いつもと違うけど良いんじゃないかな。」

もはや挙動不審のあの人。何か可愛いな。

友達が同じ髪型にして来たのは計算外だったけど。
でも前から相思相愛だったなんて噂もあるぐらいだし、
当たり前かな。あの人がよそ見せずに私だけ
見てくれたらいいんだけどな。

今日見せたポニーテールは、私の意思表示。
『私はあなたが好きなんだよ。』って言う、私のあの人への合図。
友達には悪いけど、本人に聞いてして来た私には、
あの人との間だけの大きな意味があるから。

私のあの人への告白みたいなもの。
いつかちゃんと目の前で、この口で言わなきゃね。

明日また朝になれば、あの人に会える。今までと違うかな?
ドキドキするな。だって、私はあの人が心から好きだから。
あの人も私を好きになってくれますように。
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誕生日:
1987/01/14
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自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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