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完全フィクション
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誰も本当の僕の底を見ることはない。
いつも箱庭で育てている。たくさんの自分を。
だけど誰もそれを見ることはないだろう。
俺の内面で育つものなんて興味がないから。

だけど毎日健やかにすくすく育つ。
それを自己満足で一生懸命育てる。
趣味や能力や公私共に大きくなる。

もし僕の箱庭を覗いてひとつひとつ
愛でるように興味深く見つめる人がいたなら
その人とはうまくやっていけるのかもしれない。

受け入れる作業を中心にしてきたせいで
たくさんの自分が外に出ることはなくなってしまった。
でもそれでもいいじゃないか。日々たくさんの自分が
箱庭の中で確立していく。自己の存在証明。
そこに本当の自分がいるのだから。

また居場所を探して増やそう。居心地のいい世界。
無防備に眠ることの出来るような、甘美な日常を。
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僕の中の黒い器に、再び黒い液体を注ぎこむ。
女神はまれに微笑み、その感動に一喜一憂する。

データ化された関係の中で、愛情表現は希薄。
気がつけばただ佇んでいる自分が見える。

繰り返し異なるものを吸収し続けている。
その財産を発露するに至るには長い年月がかかる。

星々を引き合わせるそのときに至るには、
自分の中の光を繋ぎとめておくことが出来るであろうか?

尊敬の念を絶やすことなく、作品に、作者に、しがみついて。
そこに喜びがあり、それでいて、大きな壁が阻んでいる。
その距離は遠く、辿り着けないであろう道程。

世界は果てしなく広く、時にして狭すぎる。
それはあまりにも残酷で、そこはかとなく現実的。
それを痛感しながらも傾倒せずにはいられないのだ。

『あなたの生に実感はあるの?』
もう何日も何も食べていない。隠れていなければ撃ち殺される日常。なんでこんなことになった?俺が何をしたって言うんだ。たくさんいたはずの兄弟も家族も、一体どこにいるのかわからないし、生きているかもわからない。

だからと言ってどうしたらいいのかもわからない。建物に隠れて見つからないことで生き延びる。それに何の意味があるって言うんだ。

だからと言って街の外れには兵士たちが待ち構えて、戦車すらも配備されている。どうせ殺されるんだ。いっそ賭けに出るのもいいだろう。

しかし足がすくんで動かない。恐い。恐い。恐ろしい。死ぬんだぞ?一瞬にして俺の人生が終わる。嫌だ。嫌だ。こんなところで終わりたくない。平和に暮らしたい。神様・・・・・!

神様に祈ってどうにかなるものでないのは知っている。信心深い幼なじみは目の前で木端微塵になったよ。だけどどうにもならないんだ。俺の力では・・・・・!

きっとそのうち、戦車が街の中まで入り込んできて、俺は建物と一緒に殺されるのだろう。ただ、指を咥えてその瞬間を待つだけの日々。そこに意味なんてない。確実な死が待ち望んでいるだけだ。

もう疲れた・・・・。半ば諦めて壁によりかかり眠りにつくことにした。もしかしたら眠りについてる間に楽にしてくれるかもしれない。いや、もう死ぬことが決まってるのなら、いっそ楽にしてくれ・・・・。

恐怖を感じることすら疲れたまま、目を閉じた。






目を覚ますと、自分の部屋にいた。なんだかものすごく恐ろしい夢を見ていたような気がするんだけど忘れてしまった。いつものように身支度を整えて、朝飯は軽めにパンとハムエッグ。コーンポタージュをすすりながら遠い国の戦争が映し出されているニュースを見る。

「日本は平和だよなぁ・・・・。」

お決まりのセリフを吐いて、平和という幸せな日常に感謝する。確かに殺し合いは良くないし、戦争が起こっていることは悲しいことだけれど、とりあえずは目の前の人たちを大事にすることが俺にとって重要。極論を言えば遠くの国の人間を助ける前に、助けを必要としている家族・友人・恋人が周りにいるはずだ。

平和な日常に感謝しつつ、今日も自分に大切な人を当たり前のように大事に出来るように誓う。俺は無神論者だからね。テレビを消して、部屋の中を数点確認し、部屋を出た。

さあ、今日も一日、頑張るぞ。
いつものように何もすることがなく、部屋のベッドに倒れこむ。

するとどこから飛び出してきたのか視界にビー玉が飛び込んできた。

「お?」

間抜けな声を上げながら、ビー玉を拾い上げる。綺麗だ・・・・。人工で造られたものなのに、何故かくもこんなに綺麗なんだろう。

しかしながら田舎の風景だって、都会の摩天楼の夜景だって、人間が作り上げたものだ。それを美しいと思うのと変わりないはずだ。

指先だけの世界にかくも美しい世界が広がっている。それはいつもの風景を歪ませているだけだというのに、どこか神秘的で、長い時間魅入ってしまった。

ビー玉を覗くことなんてくだらないことだ。だけどこんなに人の心を掴んで離さない。もしかしたらくだらないことこそ、人間の本質を顕しているのではないかと思うほどだ。

このビー玉は当分の間ポケットにしまっておこう。いつでも好きなときに覗けることで、なんだか忘れちゃいけないことを忘れないでいられるような気がするから。
ある人の為に祈ってきた。

生まれてこの方神様など信じては来なかったけど、もしいたとしても人間なんか助けちゃくれないだろう。自分勝手な解釈で都合のいいとき時だけ崇め奉りやがって、俺が神様だったら滅ぼしてやりたいぐらいだ。

だから普段はご先祖様とやらに祈るようにしている。もっと言えば天寿を全うした祖父母に。その方がなんだか本当のような気がする。別に宗教を否定するわけではないけれども。

信じて救われるのであれば大いに信じるべきだ。神様に祈って救われたのなら、感謝すべきだし、信仰してしかるべきだと思う。だから人の考えは別にどうでもいい。

ただ、ある人の力になりたいのだけれど、その人には何もしてあげられそうにない。だからせめて神様に祈った。普段祈らない分熱心に。だってその人にどうしても目標を達成して欲しいから。

その人のことはわからないことだらけだけれど、自分勝手に言わせてもらえれば、天寿を全うして最後まで自分らしく生きて欲しいと心から思った。理由はどうあれ自分の価値観の中では立派だと思ったからだ。当人はどうやら当たり前のことだと思ってるみたいだけど。

当人の考え云々ではなく、自分の勝手で祈らせてもらった。人生であまり本気で祈ることはないけれど、今回は本気だ。普段は自分と周りの人間の幸せと平和を祈り続けているが、神様にではない。

たまのお願いなんだから、叶えてくれないだろうか。一生のお願いではないけれど、今生で何回かのお願いなんだからサービスしてくださいよ神様。虫のいい話かもしれないけれど、お願いします。
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1987/01/14
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フリーター
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自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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