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毎日、繰り返し繰り返し。私は何度も同じ作業を繰り返していた。

始めた頃は熱意自体持っていたものの、燃え盛る炎は繰り返して行くうちに小さくなって、あっという間に火は消えてしまったのだと実感している。

もちろん繰り返しと言っても全てが同じな訳では無い。自分の中でも成長したとか、進化したとか、経験を積んだとか、色々言い換えられるようなものはあるけれども、結局は大筋で見ると同じ事の繰り返しである事は否めない。

同じになってしまっている事に嫌悪感を覚える事もあった。飽きない様に様々な工夫をした。周りからもワンパターンと思われないように。もちろん私自身から見てもだ。

しかしながらそれもいつしかどうでも良くなってしまった。意味の無い事であるとは思わないし、これが私の仕事なんだろうと自分に言い聞かせて、どこか自分の中で諦めにも似た納得をするようになった。

幸い受け入れてくれる人はたくさんいる。それが私にとっては幸せな事だと思ったし、感謝の気持ちがあるから頑張れたし、同じ事の繰り返しを続ける事が出来た。そしてそれは私の生きると言う事への証でもあるのだと思うようにした。

ある日突然繰り返しが嫌になってしまった。見るのも聞くのも心を濁すようになった。始めてからずっと続けて来た繰り返しを止める事にした。すると、たくさんの人が悲しんでくれた。惜しまれながら止める事になった。愛されていたのだと改めて実感した。裏切るようで心は引き裂かれるような想いに駆られたが、それ以上に嫌になってしまった心が元に戻る事は無かった。仕方のない事なのだと思うしか無かった。





そしてしばらくして。私は違う事を始めてみた。それはとても楽しかったし新鮮だった。毎日が新しい事の連続で、止めて良かったと実感するようになった。

しかしそれも長くは続かなかった。新しい事もいつしか繰り返すようになって、結局はそうならざるを得ないのだな、と悟った。諦めて何度も繰り返して、ふとした時に以前やっていたことが懐かしくなった。もう一度始めよう。バラバラになったものを少しづつ集め始めた。





時間はかなり掛かってしまったが、以前の繰り返しをもう一度始める事にした。同じようで同じには感じられない景色。あの時感じていた感覚はもう二度と味わえないのかと思うと、少しだけ寂しくなった。驚いたのは、たくさんの人が待っててくれていたのだ。

私の幸せはここにあったのだと、再確認した。
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1987/01/14
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自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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