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完全フィクション
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「こう、なんていうか。なかなかままならないものだねぇ。」

友達の話に耳を傾けていると、なんだか漠然とした退屈を語りだした。

「年齢を重ねるにつれて経験を重ねて、単純なことを楽しめなくなるからね。」

その話に乗ってみることにする。

「そうそう。新鮮な風というか新しい喜びを見つけるのが困難になる。」

「かと言って新しい世界に飛び込むのは億劫だなぁ。」

「飛び込むことは出来てもそれほど喜びが長続きしなかったりしてね。」

「時間の流れも早くなるし、本当の意味で共有できる空間て少なくなる。」

「それぞれの人格が構築されていくからじゃないかな。」

「そうだなあ。吸収期間はもう終わっているのかもしれないね。」

「吸収出来ても新鮮な喜びとまでは行かないことも多いね。」

「まぁそれも人生の醍醐味なんじゃないかな?」

二人で苦笑混じりに言葉を止める。

空を見上げると、満天とは行かないけれど、それなりの星空。
缶ジュースを片手に、思いを馳せながら自分を振り返る。
新しく歩みだすための、ちょっとした確認。
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現実世界でもネットの世界でも。
自分の知る世界でも知らない世界でも。
直接的に、そして間接的に関わる世界でも
どの世界でも色々なしがらみはあるみたいだ。

文章という媒体を介して知る場所でもなんだかゴタゴタしている。
無駄に悪意や苦悩が記載してあったりして、ああ、大変なんだなぁ
とまるで他人事ながら思ってしまう。自分とも重ねて。

何かに吐き出していないと、やってられなかったり
また吐き出したものが形になるからこそ
文章は様々な形態を為して楽しませてくれるのだと思う。

自分が、日常では全く関わらない世界の問題事を
まるで自分のことであるかのように、読んで噛み砕き
作品として共感したり相反したりしていく。

そういった所に醍醐味があるのだろうと思う。
「なんかおもしろいぞ。」

友達がPCを眺めてにやけている。

「どしたどした。」

「いや、よく見ているサイトがあるんだけどさ。」

「ふむふむ。」

「こちらの文章に呼応して見えるんだ。」

「? どういうこと?」

「おもしろい関連性が出来上がってる。」

「へぇ。」

「俺の書いた文章とこのサイトの文章を読んでごらん。」

ああ、なるほど。会話しているように見える。

「本当だ。でもこれってすごいことじゃないか?
お前のサイト、この人見てるってことだろ?」

「そうだな。光栄だな。何をどういう風に
受け止めているのかは知らないけど・・・・。」

「自分が覗いているサイトの人間と
意思疎通が図れるなんてめったにないもんな。」

「うん。ファンがアーティストと話してるようなもんだ。」

「すごいなぁ。こういうこともあるんだね。」

「うんうん。なんだか日常のちょっとした幸せだよな。」

「直接コメント書いてるわけでもないのにねぇ。」

「そうだな。まぁ向こうは単なる興味本位だろうけど。」

「一時的にでも意思の疎通が図れて良かったじゃん。」

「そうだな。光栄だな。ありがとう。」

感謝の気持ちをどっちに発したのかわからんが
とりあえず嬉しいのだろうと言う事は
勘繰らなくても察することが出来た。
やはり、遠いのだなぁと感じても。
あなたが誰だかわからなくて。
結局はとどのつまり、何も見ていなかったのだろう。

あなたの情報を、偽りのものしか受け取っていないのなら。
喩えあなたの性質や趣向などを知った所で空想と変わらない。

近づきたくないのであれば、もっと遮断してくれればいいのに。
偽善で練り固められたものほど、醜いものはなくて。
何よりも自分自身がそれを嫌うことを一番の理由とする。

おざなりな世界を見せてくれるのなら、私には必要ない。
私が本当に欲しいものは居心地のいい世界だったから。

マイナス面を考えず、プラス面だけで人の力になることは出来ない。
プラス面だけで生きていける人間なんてほとんどいないから。
それを理解しない限りは、ただのエゴの行為であり続ける。

自分の行動を言い訳することと、他人が同じ過ちを犯すのと

一体何が違うのだろうか?
性質の違う色が混ざり合うには、幾多の媒介を必要とする。
媒介がすべて揃わなければ平行線、どこまで行っても
二つの色が交じり合うことなんて、絶対にありえない。

輝くほどに鍛えられて光る白銀と、闇を携えて何者にも染まらない黒。
黒が白銀を浸食していけば、光は鈍く澱んでしまう。
白銀が黒を浸食すると、闇はそれだけ薄くなっていく。
理不尽なほどにハッキリと見える一方的なメリット・デメリット。

混ざり合うことを禁忌とするかのように。虚しく存在は離れて漂う。
それぞれの存在をクッキリと浮かび上がらせるのであれば、
近づくことすらまるで許されるべきことではないのかもしれない。
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性別:
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誕生日:
1987/01/14
職業:
フリーター
趣味:
音楽鑑賞
自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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