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ふと、目の前の湖に両手で器を作って沈めると、
透き通った事を証明するかのように、痺れるほど冷たかった。

山の中で過ごすには色々な準備が要るけれど、
慣れてくればさほど自分の道具を持って来なくても、
自然と言う地球のくれた恵みだけで欲しいものが
かなり補填出来る事に気がついた。

電気は太陽からもらえば良いし、火だって工夫次第で
ちょっとした火種を作って大きくすることも出来る。

アウトドアなんぞが流行っている昨今、もちろん
便利である事に越したことは無いのだけれど、
折角自然の中に身を置いている以上、出来るだけ
私たちが住む星を肌で感じて生活したいと思った。

身体を病んでいるわけでも無いのに、本能が心身共に
自然のおかげで浄化され、健康になっていくのを感じる。
空気が綺麗だと言うだけでこんなにも違うものかと、曲がりがち
だった背筋を伸ばしながら、スッキリした脳内をめぐらせて想う。

地球のど真ん中には、私たちを一瞬にして消し去ることが出来るほどの
高熱であるマントルが存在している。それは血液が流れ続ける心臓・・・
そして血管の全てが惑星の内部に命を刻んでいると言うことだ。

誰もが普段意識はしていないけれど、こんなにも私たちは私たちが
住む場所に命を与えてもらっているのだと、力を満たしてくれるのだと
歓喜の笑みを浮かべながら感謝しなければならないと思う。

それは決して義務などでは無く、それぞれが当たり前の権利として有する
命のサポートシステムを存分に使い放題いただいているのだ。

この地球に存在する全ての生き物が、本当に幸せなんだと
本来であれば本能で感じ取って喜ぶべき事だと思う。

大きく伸びをして、360°辺りを見渡せば、こんなにも
たくさんの同僚が、いつでもこの場所に存在している。
孤独なんてものはまさか、感じよう筈も無いだろう。

「ありがとう、ありがとう。」

誰もいない。と言う表現は既に有り得ない物になっている。
この場所に存在する、共生している全てに感謝の辞を述べる。

そうだ、きっと私たちはいつでも一緒にいるからこそ、その喜びを、
そして溢れんばかりの愛情を、体温として保有しているのだ。

温度を持たない固体など無い。無機物ですら私たちの仲間なのだ。
それがプラスであろうがマイナスであろうが、仲間には代わりは無いのだ。

壮大な話になってしまうが、この地球に、そして宇宙に。



『貴方が存在しているという事実だけでこの世界は熱をもつ。』



それが事実。
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誕生日:
1987/01/14
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自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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