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ふと、耳が痒くなる。
 
転がっていた柘の耳かきを見つけて、耳の穴に差し込む。
 
場所で言うと穴の首側より少しだけ後頭部側の辺り、
深さで言うと中間よりちょっと手前の部分が良く痒くなる。
耳垢もこの辺りが良く取れる。
 
子供の頃から耳かきが好きで、母親だけでなく
家族全員にやってもらった記憶がある。
 
ある程度の年齢になってからも自分で耳かきを購入し、
毎日、そして一日に二回と、耳掃除をするのが癖になった。
 
慣れすぎてしまったせいなのか体質なのかはわからないが、
それでも耳垢は無くならない。旅行などで数日やらなかったり、
誰かと会って一日中外を歩き回った後なんかは、大変な事になる。
 
しかしながらそれが気持ち良くて楽しい。
どんどん取れる耳垢と、眠くなる気持ち良さ。
これは本当にやめられない。まさに日課になっている。
 
少しずらして後頭部側を掘る。この辺りも痒くなるし、
良く耳垢が取れるのだ。案の定、今日も大漁豊作だ。
 
ゆっくりとそのまま中間の深さを一周して掘っていく。
たまに気まぐれに外側の溝に這わせたりしてみると、
思ったより耳垢が取れる。外側も狩場として見落としてはならない。
 
耳掃除をし慣れて来ると、今度は深いところにも耳かきを
挿入して、耳垢を除去する事が楽しくなってくる。
 
もちろん気を遣ってゆっくりと優しく、奥に行くほど万全の注意を払って手を動かす。
耳垢が乾いているので、ゴソゴソと音がして、綺麗に取れるのが気持ち良い。
 
ある程度取れたら、綿棒でオイル、なんてのも聴いた事があるのだが、
ここはひとつ綿棒で細かい耳垢を取っていく事にする。
 
ぐるりと回して、綿に耳垢がついているのを確認する。
何とも言えない幸福。奥に押しやってしまっているかもしれないと、
言い訳のようにもう一度耳かきで奥の方を掘っていく。
 
完全に取れなくなって気が済むまで耳掃除したら、今度は反対側だ。
同じ手順を踏むのだけれど、上手く説明できないが感覚が違う。
もちろん耳かきを持つ手も逆だし、穴の中も鏡のように反対になる。
 
しかしながら状態はまた少し違うようにも思う。どうあれ他人からみたら
やっていることは変わらないのだけれど。何かの原因で固まった、
壁にへばり付いている耳垢を耳かきでガリガリ強めに掘ってみる。
傷がつくとか血が出るとか言うけれど、滅多にそんなことにはならない。
 
本当に奥深くまで掃除して、痒みや違和感が無くなると終了。
また綿棒で掃除しても良いし、気が済んだらやめても良い。
 
あー今日も気持ち良かった。そろそろ寝るとするかな・・・。
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耕助
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37
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男性
誕生日:
1987/01/14
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フリーター
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音楽鑑賞
自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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