完全フィクション
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そこには、歴戦の勇士たちが、しのぎを削り合って切磋琢磨していた。
そこにあるのは己の実力のみ。経験しての老獪さはあれど、そこに実際の能力の差が出るわけでも無かった。
「人生と同じだよ。切られたカードでやりくりするしかない。」
少年は納得いかなかった。自分に配られるカードは、いつも何だか悪い物ばかりなような気がしていたからだ。
「でも、不公平な時もあるよ。」
少年は悔しがっていた。連敗する事に。カードが悪い事に。
「だがそれだって、人生みたいなもんなのさ。運が悪い奴だっているだろう。」
少年は本当は理解していたが、愚痴らずにはいられなかった。まるでそれが、自分の人生のようだと認めてしまうようなものだからだ。
この場所には戦いしか無かったが、会話をする事も出来たので、コミュニケーションを取る事が出来た。いつしか会話しかしない者も出て来たが、それはそれで人生のようだとも思えた。
戦わずに戦わせないようにする者もいた。それは決して平和を願うからでは無く
ただ、勝てない事への腹いせに、ただただ邪魔がしたいだけだった。
「こんなことして何になるんだろう。」
ある日、少年は思った。この場所で戦う事に意味を見出だせなくなっていた。勝ったからどうだと言うのだ。ここには何も無い。
そう。戦いを繰り返し楽しむ事以外はこの場所には何も無い。しかしながら会話する者や邪魔だけをする者もいる。要は価値観と、その人間の捉え方なのだ。もしかしたら角度を変えてみたら、何か違うものが見えるのかもしれない。
しかし少年はきっと、そんなこともやり尽くしてしまったのだろう。ふーっと一息大きなため息を吐く。勝負に一喜一憂していた事自体が懐かしい。時間帯を考えたらおかしな話だが、きっと働いて無かったりする人もいるのだろう。
随分と時間が経ってしまった。この場所でしのぎを削り、技術を磨いたからと言って、それが一体何になると言うのだ。顔も見えなければ、百歩譲って人生のようなのだと認めたとしよう。しかしここには何の意味も見出せない程、長い時間が経ってしまっていたのだ。
気が付けば、もう何年も家から出ていない。いつの間にか誰と顔を合わす事も無くなった。定期的に供給されるご飯を食べ、寝静まるのを待ってからトイレに行き、排せつするだけ。そんな毎日。
「最後のチャンスなのかもしれないな。」
外はまだ明るいと言うのに。ブラウザを閉じた私は、何年かぶりに部屋から出て来た私に驚く家族には目もくれず。陽の光輝く外の世界へと、何年かぶりに飛び出したのであった。
そこにあるのは己の実力のみ。経験しての老獪さはあれど、そこに実際の能力の差が出るわけでも無かった。
「人生と同じだよ。切られたカードでやりくりするしかない。」
少年は納得いかなかった。自分に配られるカードは、いつも何だか悪い物ばかりなような気がしていたからだ。
「でも、不公平な時もあるよ。」
少年は悔しがっていた。連敗する事に。カードが悪い事に。
「だがそれだって、人生みたいなもんなのさ。運が悪い奴だっているだろう。」
少年は本当は理解していたが、愚痴らずにはいられなかった。まるでそれが、自分の人生のようだと認めてしまうようなものだからだ。
この場所には戦いしか無かったが、会話をする事も出来たので、コミュニケーションを取る事が出来た。いつしか会話しかしない者も出て来たが、それはそれで人生のようだとも思えた。
戦わずに戦わせないようにする者もいた。それは決して平和を願うからでは無く
ただ、勝てない事への腹いせに、ただただ邪魔がしたいだけだった。
「こんなことして何になるんだろう。」
ある日、少年は思った。この場所で戦う事に意味を見出だせなくなっていた。勝ったからどうだと言うのだ。ここには何も無い。
そう。戦いを繰り返し楽しむ事以外はこの場所には何も無い。しかしながら会話する者や邪魔だけをする者もいる。要は価値観と、その人間の捉え方なのだ。もしかしたら角度を変えてみたら、何か違うものが見えるのかもしれない。
しかし少年はきっと、そんなこともやり尽くしてしまったのだろう。ふーっと一息大きなため息を吐く。勝負に一喜一憂していた事自体が懐かしい。時間帯を考えたらおかしな話だが、きっと働いて無かったりする人もいるのだろう。
随分と時間が経ってしまった。この場所でしのぎを削り、技術を磨いたからと言って、それが一体何になると言うのだ。顔も見えなければ、百歩譲って人生のようなのだと認めたとしよう。しかしここには何の意味も見出せない程、長い時間が経ってしまっていたのだ。
気が付けば、もう何年も家から出ていない。いつの間にか誰と顔を合わす事も無くなった。定期的に供給されるご飯を食べ、寝静まるのを待ってからトイレに行き、排せつするだけ。そんな毎日。
「最後のチャンスなのかもしれないな。」
外はまだ明るいと言うのに。ブラウザを閉じた私は、何年かぶりに部屋から出て来た私に驚く家族には目もくれず。陽の光輝く外の世界へと、何年かぶりに飛び出したのであった。
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