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色々な事を吸収し続けると、いつかは自分から何かを発信したい時が来る。

筆を取る、と言えば聞こえは良いが、今の時代キーボードをカタカタと打てば文章が出来上がって行くのだ。思い付くままに色々な事を文章にして行った。

私はそれ程絵心が無いから、文章で表現するのが一番やりやすいと思った。それはもしかしたら読む人にとって遠回りなのかもしれないけれど、それが私には一番性に合っていた。





しばらく書き続けて行くと、いつの間にか文章は少しずつ溜まって行った。他人の評価なんかよりも、自分が積み重ねているのだと言うその事実が、私をほくそ笑ませるのだった。

それはまるでコレクションを集めているかのような喜びに満ちていた。駄文と言えども可愛い子供たちだ。私はそれらを眺めているだけで幸せな時間を過ごす事が出来た。

思い付いては書き上げて。しばらく書かない時もあれば、急に連続して思い付く事もある。書き溜める事もままあったが、実に気まぐれ。特にペースやクオリティなどもそこまで考慮せずに、ただひたすら自分の湧き出て来る言葉を文章として書き留めて行った。

ふと思えば何かをきっかけに、連想ゲームのように言葉は溢れて来る。それが例えば無意味なものだったとしても。気が付けばそうして言葉を紡いで行く事のコツのようなものを掴めるようになった。

こうなって来るとさらに生み出すのは気まぐれになって来る。思い付けば書けるのだから、いつ書いても良いし、書かなくても良い。文章の世界において、私は自由だ。誰に邪魔される事も無い。何一つ気兼ねする事など無いのだ。他人の評価を気にして変えてしまう事は、私の純度を下げる事に値する。そんな濁った作品は、私では無い。別段、至極どうでも良い事ではあるのだけれど。

こんな思考の羅列でさえ、文章化してしまえば積み上げられて行く。スタイルは書き続ける程に多様化もするだろう。そして、突き詰められて極める事も出来るだろう。道は枝分かれして無限に伸びている。寄り道しても良いし、コンセプチュアルに書き上げても、連作でも良い。ただひたすらに私は私の為だけに狂ったように書き連ねる。それが何よりも楽しかった。

いつしか人間が歳を重ねて老いて行くように。いつしか死を迎える事になるように。その積み重ねは千に届く時が来るのかもしれない。そう思うだけで、胸の鼓動が速まるのを、抑える事は出来なかった。

いつか、その場所に辿り着く為に。
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1987/01/14
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自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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