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のんべんだらり。

意味とか語源は良くわからないけど、雪国の真冬は雪に埋もれて、雪かきすらも意味の無い物となれば、当然家の中に引きこもる事となる。する事なんて何もない。

本当にたまたまだったけれど、あなたが家に遊びに来てくれて、帰れない事が不謹慎ではあるけれど嬉しかった。二人の距離が縮まる為には、小心者の私にはどうしても、少しでも長くと引き留める事は不可能だったから、自然の力でも借りなければこうなる事は出来なかっただろう。

「雪が止むのを待つか。」

そう言って残ってくれたあなたの横顔が少し嬉しそうに見えたのは私の勘違いじゃないって思いたい。先程まであなたとじゃれて遊んでいたウチで飼ってる白い猫も、飽きてしまったのか、部屋の真ん中にある私とあなたが入ったこたつの中で丸くなって眠ってしまっているようだった。猫好きなあなたのする事がひとつ減ってしまって退屈そう。

いつ取られてしまうか毎日心配しながら何も出来ない私は、内気を通り越してただの暗い無口な女に見えるんだろうな、と溜息を吐く。

「退屈か?ごめんな。俺がもっと話し上手だったら良かったんだけど…。」

退屈なんてとんでもない。不甲斐無い自分に嫌気が差してるだけです。

「…そうじゃないよ。」

頭の中ではこんなに饒舌なのに、どうして私はこれしかしゃべれないんだろう。

私の一言で、あなたはこちらを見る。私も見つめ返す。見つめ合ってしまい、顔が耳まで赤くなる。ああダメだ、私はどうしようもないくらいにあなたが好き。どうしたらいいのかはわからないけど、本当に。いつも頭の中はあなたでいっぱい。何もしてなくても、あなたに会えなくても。だから、いつもこうして何も言わずに会いに来てくれるあなたに感謝してる。あなたが好きだから。本当に好きなの。言いたい。でも言えない。拒絶されたら悲しいから。私の全てが終わってしまうから。ああ、どうしたら良いの。

「…すき…」

「え?」

え!?私、なんて言った?今言っちゃったの?ひいい!恥ずかしい!

「…そっち行っても良いか?」

先程よりも自分の顔が真っ赤になっているのがわかる。夢にまで見たあなたの問い掛けに、頷く事しか出来なかった。

こたつの向こう側にいたあなたが、私と同じ場所に入る。身体がくっつく。気持ち良い。

他にする事なんて何もないから。後はあなたに任せて、する事は一つ。

あなたと私の吐息が、部屋中に満ちて行く。



部屋の中には、あなたと私と、
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誕生日:
1987/01/14
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フリーター
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音楽鑑賞
自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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