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何が楽しいのかはわからないが自分はここ数年意味の無い事を繰り返していた。

言うなれば自己満足でしか無くそれでも別に働きたくないと言うわけでは無いのでそこそこ金になる単純作業に従事して日銭を稼いで口に糊をするような生活を続けていながらも、j自己満足を満たすと言う事はそれはいわゆる世間一般で言われる幸せと言うやつじゃあないかと、酒をあおりながらにやりとしてみたりするのであった。

月夜の晩にはぼうっと空を眺めて、何も考えないと言うのは難しいようで実は簡単であるように思えたり、浮かんでは消えるとりとめのない繋がらない連想ゲームにただただ舌鼓を脳内で打ちながらやはりニヤニヤと毎日を過ごしていた。

傍から見たら気が狂っているとしか言いようのない笑顔であったから、顔を知っているものは大層心配した事であろうと余計な心配をしていたがさすがは知人と言う事でよくよくわたくしの事を理解して

「ああ、いつものアレか」

と通りすがりに呟いてみたり、はたまた脳内でそうしてみたりと言う動作を事後報告でわざわざわたくしに伝えてみたりと言うそれもまた何の意味も無い自己満足であろうなあと考える所作をわたくしの為に、そして自分の為にしてくれるのであった。

梶井しであってもレモンを本の塔の上に乗せて爆発を試みると言う暴挙に出た事があるばかりか、何よりもわざわざ自分の愚行を文章にして後世にまで遺してしまっているのだから、凡人たるわたくしめがそのような愚行を、自己満足を行っても何ら問題は無いのではなかろうかと誰とも無くうそぶいてみる。

さあさあただの自己満足ともなれば俺は自由だ、何をしようと何も誰にも迷惑をかける事は無い、ともすれば気付かれる事すらない毎日に花を添える妄想よりも現実的な、無限に広がる愚行の数々を実行しようではないかと賛同者もいないのに心の中でシュプレヒコール。

たまに知人が様子を見に来てくれる事もあるだろうが、その時のわたくしめは俺は僕は特にこれと言っておもてなしを出来るような余裕は無い。陽の水のようにただただ

「御免。」

と繰り返すばかりで、知人の苦笑を誘い、それは会話にもならないのに完結する、いわばわたくしと知人の心の会話なのでは無いかと、そんなくだらない事でも自己満足してみたりしてお花畑の脳内で高らかにラッパをかき鳴らすのだ。それはまるで終末を迎えた形の無い天使のような面持ちで薄笑いを浮かべよう。

私は幸せだ。
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耕助
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1987/01/14
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フリーター
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音楽鑑賞
自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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