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「ねえねえ、ピンクと水玉、どっち好き?」

「何かさ、ピンクが好きなんだけど、ピンクって選ぶとちょっといやらしいイメージ。」

「じゃあ水玉?」

「自分の中では水玉ってなんかダサいイメージ。」

「ドット柄とか言って可愛いとか言われてるけどね。」

「言い方変えただけでしょ。あ、でもひらがなにするといやらしくないかも。」

「どういうこと?」

「ひらがなで、ぴんく」

「なんかバカっぽいw」

「仰る通りwでもいいなあ。ピンクよりぴんくかあ…。」

「桃色もなんかね。下心を感じます。」

「それはあなたに下心があるからだと思われます。」

「やめてください死んでしまいます。」

「死にはしないだろう羞恥心や後悔で。」

「仰る通りw」

「真似スンナ。」

雨上がりの帰り道。君と二人で。とりとめの無い会話をする。それはとても楽しくて嬉しくて。そんな時間がずっと続けば良いなあって思ってる。それを実現するには二人でずうっと留年しなきゃね。二人でずうっと…。いればいいのかな。

「なんかさあ。」

「何?」

「この時間がずうっと続けばいいね。」

「…私もそう思ってた所。」

良いのかなあ。二人でずうっと。一緒にいても。だって二人が同じ事考えてるんだから、何も問題無いよね?

一緒にいたいな。ずっと二人で。それって適わない事なのかな。難しい事なのかな。今はこんなに簡単なのに。こんなに二人で、二人ずうっと一緒に入れたらなあって、二人が思ってるのに。適わないわけないよね。だって二人が望んでるんだから。うん、大丈夫だよ。二人でいれば、きっと大丈夫。

「ずっとさ。」

「うん?」

「ずうっと二人でいようね。」

「…ね。」

死んじゃったらどうかとか、これから二人の進む方向が違ったらとか、そういう事は一切考えなかった。問題が起きたら二人で解決していけばいいんだもん。それだけのこと。二人でいる事を最優先していれば、きっとずっと、ずうっと一緒にいられるよね。

神様とかわかんないけど、何となく神様にお願いする気持ちになった。でも本当は、二人がお互いにお願いする事なのかもしれないね。だって神様がいたとしても、二人の事は神様の事じゃないんだから。自分たちの事は自分たちで決めるべきだよね。神様だってそう思うでしょ?

これからもずうっと一緒に。そればっかり頭の中で考えてた。それが一番重要で大切で。それが幸せで全てだった。湿気があるのに突き抜けるような青空と、モクモクとした白い雲が浮かぶ夏の日。
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1987/01/14
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夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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