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完全フィクション
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ったく・・・どうしようもねーな。

なんだこれ。くだらねー。

馬鹿じゃねーの。見てらんない。

うわー良くこんなの公開して恥ずかしく無いね。

はははっワロス。

毎日毎日、キーボードを叩きながら、罵詈雑言を書き込むのが楽しかった。
自分では何も出来ないくせに、悪口を書く手間だけは怠らず、
まるで自分が批評家にでもなったような、そんな気分で。

もっと言えば、この誰もいない空間で人の反応がどんな形にせよ
返ってくるのが本当に嬉しかったから。もう何年も家族とすら話していない。
飯を喰い、排泄するだけの毎日。シャワーを浴びる事もあるが、湯船には入らない。

鏡も見ていないけれど、きっと病的な顔が映る事だろう。
ごくつぶしやにーと、引きこもりなんて言葉が頭を掠めるたびに、
自分でも抑えきれないぐらいの奇声を、ベッドの中で上げる。

俺は来るってしまったのかもしれない。何も生み出さず、消費していくだけ。
俺には才能も無い。根性も無い。努力が嫌い。最低の人間だ。
もしかしたら人間ですらない。ただのゴミだ。自分がそんな人間だから、
他人を貶すのに何の躊躇もしない。普通の人間なら思い留まるだろう。

ありがたい事に巨大掲示板では俺の同類が、どれだけいるのかはわからないが
同じ時間を過ごしてくれている。画面や電気信号を通してもそれが俺の唯一の
ぬくもり。人間だって脳からの電気信号で動いているんだ。機械と何ら変わらない。

たまにどうしようもなく虚しくなって、涙がボロボロと零れる事もある。
本当は生産的な人生を少しでも送ってる人達が本当に羨ましい。
俺もそんな風に生きてみたい。外に出る事すらなくなった俺は、
後はこの場所で死んでいくしか無いのか。嫌だ。もっと幸せになりたい。

何をトチ狂ったのか、暇だけはいくらでもある。何の気無しに片っ端から登録、
文章に、音楽に、画像に、動画に、色々なものを投稿し始めた。

最初は反応なんて無かった。こんなものかと舌打ちをして、
何も続かない俺はたったそれだけで全てを諦めてしまった。

同じ生活を続けて、数ヶ月が経ったある日。いつものように罵詈雑言を
掲示板に書き込んで、満足してから、ふと色々と登録していたのを思い出した。

どうせ感想なんて書いて無いだろと、半ば冷やかし気分でIDとパスワードを入力。
するとどうだろう。一件だけ、感想が書いてあった。

『面白かったです。』

面白かった?人を否定する事しか出来ない俺の作品が?










笑いながら泣いた。
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年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1987/01/14
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フリーター
趣味:
音楽鑑賞
自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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