完全フィクション
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今日も今日とて、手首を刃物で切っている。
もちろん、切り落とすなんて事はするわけでも無く、うっすら血管なり肉なり肌なりが切れれば何でもいい。生きていることを確かめる為に、何てご大層な事も言わない。言い訳はしたくない。私はただ、生きていると言う生命の不思議を、何度も味わっているだけの話。
正直、死にたくも無ければ長生きしたいとも思っていない。もちろん、私以外の人が私と同じことをやっていたら全力で止めるし、絶対に同じ事をやって欲しくない。全力で止めるし、それは間違いだと説き伏せて説教もするだろう。
でも、自分の中の好奇心は止める事が出来ない。毎回心地良い何かを感じてしまっているし、きっと私の頭のネジはどこか飛んでいってしまってるのだと自分でも認識している。自覚と言えるかどうかはわからないけれど、きっと私は精神的な部分で何か欠陥のある病気なんだろうと思っている。
生命は大事だと思うし、軽率に扱うものではない。だからこそ、私以外の同じ行為は絶対に許せないと思う。理不尽かもしれないけれど、それが真理で、私の中の正論として確立している。
いつかはやめなければと思ってはいるものの、中毒になってしまっているのか、なかなかやめれないでいる。でも今の所誰かに話したことも、特に誰かに見せた事も無いから、私がこんなことをしているなんて誰も思っていないと思っている。それほど普段の私に病的な何かや暗いイメージが無いと、常日頃から言われているから。
人の誘いには絶対に断らずに乗っていくし、友達もたくさんいる。でもこれだけはやめられない。何でだろう。私にもわからないけれど、私は、そういう人間なのだと思う。
いつか誰かに知られた時に、私を全力で止めてくれるだろうけど、私はその時どうするかな。拒否するだろうか。受け入れるだろうか。何事も無かったようにやめる事が出来るのだろうか。
見つかって止められる事の想像がまず出来ないから、自分でもどうするかわからない。全く持って私は面倒な人間なのだなの自分でも思う。それでもやめられないのだから、私はきっと本当の意味で自分を理解してはいないのかもしれない。
傷跡に包帯を巻きながら、日課を終えて思慮を巡らせた後、何となく疲れてしまって、眠りに付くのであった。
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