完全フィクション
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新しく入ったバイト先で出会ったあの人は、お世辞にも格好良くなんて無かったけど、物凄く私に興味を持ってくれた。
私は背が低いし、暗いし…。何の取り得も無かったけど、彼とは趣味の話も合ったおかげで私は自然と笑顔で話している事に気付いた。
そんな私の笑った顔を、笑顔が可愛いって言ってくれた。とても嬉しかったし、それだけで幸せだった。
メールも良くくれたから、引っ込み思案で奥手な私には、とても居心地が良かった。彼が話してくれたらそれだけでその日は楽しかったと思えたし、話している感じから、私の気持ちには気付いていないのだろうな、と思っていたし、実際そうだったのだと思う。
だから、彼がデートに誘ってくれた時は、本当に喜んだ。彼にとってはデートでは無かったのかもしれないし、気軽にカラオケに誘われただけなのかもしれないけど。それでも二人きりの空間は、とても緊張したし、嬉しかった。歌声が可愛いって言ってくれた。もしかしたら、距離が少しは縮んだのかなって思ってた。
だけど彼は、そのすぐ後に他の人と結婚した。いっぱい泣いた。初めて号泣したかもしれない。彼にメールを送った。私が泣いた事も伝えた。だけど、彼はやっぱり私の気持ちを知らなかった。当然だ。私は、彼に一言も。気持ちを伝えていないのだから。
それからしばらくして、彼が離婚したって聞いた。私はメールアドレスも変えて、自分から彼が連絡を取れないようにしていた。だけど、今、私には大切な人がいない。寂しかった。だから少し考えて、私の居場所を書かない年賀状を送ってみた。
もしかしたら彼は気持ち悪がるかもしれない。私の事なんてとっくに忘れていて、覚えていないかもしれない。だけど、何も無くなってしまった私の人生にとって、唯一の楽しみであり、蜘蛛の糸だった。絶対に手繰る事の出来ない、願いが叶う事の無い、存在証明をするだけの。
貴方にもらったCDを、今でも大切に聴いています。その事を書いた後、彼が再婚している事を知った。その人は歩き続けていた。私はこの場所で立ち止まったままだ。
もう止めよう。
私とその人が繋がる事は無い。一縷の望みも絶たれた私は、これからどうしようかとぼーっと考えていた。
毎年届いていた、以前の職場の女友達の年賀状。居場所が書いて無いから返事することも出来ない。
不思議に思っていたが、今年は届かなかった。
きっと彼女も大切な人を見つけて、幸せになれたのだろう。
私は背が低いし、暗いし…。何の取り得も無かったけど、彼とは趣味の話も合ったおかげで私は自然と笑顔で話している事に気付いた。
そんな私の笑った顔を、笑顔が可愛いって言ってくれた。とても嬉しかったし、それだけで幸せだった。
メールも良くくれたから、引っ込み思案で奥手な私には、とても居心地が良かった。彼が話してくれたらそれだけでその日は楽しかったと思えたし、話している感じから、私の気持ちには気付いていないのだろうな、と思っていたし、実際そうだったのだと思う。
だから、彼がデートに誘ってくれた時は、本当に喜んだ。彼にとってはデートでは無かったのかもしれないし、気軽にカラオケに誘われただけなのかもしれないけど。それでも二人きりの空間は、とても緊張したし、嬉しかった。歌声が可愛いって言ってくれた。もしかしたら、距離が少しは縮んだのかなって思ってた。
だけど彼は、そのすぐ後に他の人と結婚した。いっぱい泣いた。初めて号泣したかもしれない。彼にメールを送った。私が泣いた事も伝えた。だけど、彼はやっぱり私の気持ちを知らなかった。当然だ。私は、彼に一言も。気持ちを伝えていないのだから。
それからしばらくして、彼が離婚したって聞いた。私はメールアドレスも変えて、自分から彼が連絡を取れないようにしていた。だけど、今、私には大切な人がいない。寂しかった。だから少し考えて、私の居場所を書かない年賀状を送ってみた。
もしかしたら彼は気持ち悪がるかもしれない。私の事なんてとっくに忘れていて、覚えていないかもしれない。だけど、何も無くなってしまった私の人生にとって、唯一の楽しみであり、蜘蛛の糸だった。絶対に手繰る事の出来ない、願いが叶う事の無い、存在証明をするだけの。
貴方にもらったCDを、今でも大切に聴いています。その事を書いた後、彼が再婚している事を知った。その人は歩き続けていた。私はこの場所で立ち止まったままだ。
もう止めよう。
私とその人が繋がる事は無い。一縷の望みも絶たれた私は、これからどうしようかとぼーっと考えていた。
毎年届いていた、以前の職場の女友達の年賀状。居場所が書いて無いから返事することも出来ない。
不思議に思っていたが、今年は届かなかった。
きっと彼女も大切な人を見つけて、幸せになれたのだろう。
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