完全フィクション
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今日は墓参りに来ている。墓の中には俺のかつての親友が埋まっている。
「あれからもう15年は経つのか・・・・。」
世界はひどく変わり果てて、あの頃の面影など微塵もない。
彼が生きていたらどんな顔でこの世界を見つめているのだろう。
信じて、裏切られ。それだけの当たり前のことなのに幾重にも
重なって彼の過敏な心は耐え切れず、自ら命を絶った。
「俺はお前の絶望に気付いてやれなかったんだよな。」
線香を添えて、懺悔をするかのごとく手を合わせた。
俺の背中には重い十字架が背負われている。
『お前の責任じゃない』と言われてはいても、
手を差し伸べることすら出来なかった自分の
無力さは、死ぬまで拭い去ることは出来ないだろう。
何の疑いもなく、信じることのできたあの日。
あの頃の彼の笑顔が、心臓をえぐるように
心を捉えて離れないのだ。
あれから、たくさんの人間の力になろうとした。
だけど、自分が思うほど相手は思っていなかったり、
救おうと思っても結局は何も出来なかった。
いや、救おうと思うこと自体がおこがましいのかもしれない。
今は関わる人たちの全てに、出来ることをやるしかない。
しかし虚しさを心に秘めたまま生きるのはもう疲れた。
寄り添う者すら信じられなくなって。世界はこんなにも、
こんなにも黒色に塗りつぶされているじゃないか!!
手元には一丁の銃を用意してある。今日はそのつもりで来た。
誰の心にも触れられないのならば、もういいじゃないか。
それぞれが自分たちで生きていけるはずだ。俺は必要ない。
見上げた空は灰色に曇っていて。それなのに
今まで見たこともないぐらいに綺麗に見えた。
「絶望の空を見上げるのも、これが最後か・・・・・。」
ひとつひとつの幸せに感謝して。思い出にさよならを告げて。
出会った人達に思いを馳せながらこめかみに銃口を向ける。
最後に愛した人を思いつつ、引き金を引いた。
「あれからもう15年は経つのか・・・・。」
世界はひどく変わり果てて、あの頃の面影など微塵もない。
彼が生きていたらどんな顔でこの世界を見つめているのだろう。
信じて、裏切られ。それだけの当たり前のことなのに幾重にも
重なって彼の過敏な心は耐え切れず、自ら命を絶った。
「俺はお前の絶望に気付いてやれなかったんだよな。」
線香を添えて、懺悔をするかのごとく手を合わせた。
俺の背中には重い十字架が背負われている。
『お前の責任じゃない』と言われてはいても、
手を差し伸べることすら出来なかった自分の
無力さは、死ぬまで拭い去ることは出来ないだろう。
何の疑いもなく、信じることのできたあの日。
あの頃の彼の笑顔が、心臓をえぐるように
心を捉えて離れないのだ。
あれから、たくさんの人間の力になろうとした。
だけど、自分が思うほど相手は思っていなかったり、
救おうと思っても結局は何も出来なかった。
いや、救おうと思うこと自体がおこがましいのかもしれない。
今は関わる人たちの全てに、出来ることをやるしかない。
しかし虚しさを心に秘めたまま生きるのはもう疲れた。
寄り添う者すら信じられなくなって。世界はこんなにも、
こんなにも黒色に塗りつぶされているじゃないか!!
手元には一丁の銃を用意してある。今日はそのつもりで来た。
誰の心にも触れられないのならば、もういいじゃないか。
それぞれが自分たちで生きていけるはずだ。俺は必要ない。
見上げた空は灰色に曇っていて。それなのに
今まで見たこともないぐらいに綺麗に見えた。
「絶望の空を見上げるのも、これが最後か・・・・・。」
ひとつひとつの幸せに感謝して。思い出にさよならを告げて。
出会った人達に思いを馳せながらこめかみに銃口を向ける。
最後に愛した人を思いつつ、引き金を引いた。
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