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「何度言ったらわかるんですか。そういう卑猥な話はしたくありません。」

彼女に露骨な、言ってみればセクハラのようなアプローチを
仕掛けても彼女の心は微動だにしない。笑顔で交わすこともなく、
汚物を見るような目つきで文字通り『キッ』と睨みつけてくる。

しかしめげずに彼女にセクハラもといアプローチを仕掛ける
男はたくさんいる。なぜなら彼女は職場で恐れられていると共に、
高嶺の花としてその美しさを誰しもが認めているからなのだ。

皆は彼女の反応を楽しんでいるのかもしれない。
しかし俺は真剣に彼女に恋をしていた。

彼女が怒っていようといまいと、彼女の反応が帰ってくるのが
楽しいし、冷たくされようが関われていることが嬉しい。
俺、Mっ気はなかったはずだけどなぁ・・・・・。

「どうして男性はそんなことばかり考えているのかしら・・・・。」

給湯室で同僚に相談しているのを
たまたま通りかかった時に聴いてしまった。

「男ってそんなもんじゃない?女だって性欲はあるわけだし」

同僚である彼女の言い分は概ね正しい。
なぜなら性的欲求があるのはごくごく自然なことだし、
それを汚らわしいような目で見るのは、偏見というものだ。

むしろ性欲のない人間がいたとしたら、明らかに異常。
夜の営みの問題を法的に離婚の理由として認めている
国もあるのだから、ごくごく健全なことなのだ。

だからといってセクハラをあけすけにかますのもどうかと思うが。
それにしたって彼女の反応は異常である。もし誰かと恋に落ちて
もしくは片思いをしたとして、相手が俗に言ういやらしい男だったとしたら
彼女は同じような反応をするだろうか。いや、きっとメロメロになるだろう。

要は主観の問題であって、本来行為を否定しているわけではない。
もしも彼女が恋愛相手に同じ態度を取るとしたら、二人は進展しないだろう。

誰彼構わず・・・と言うのは問題あるだろうけど、
彼女にアプローチを仕掛ける男たちは、大概が
彼女以外の女性にはセクハラを仕掛けない。

もちろん上司のような例外もいるがね。
そのほとんどが彼女を狙っているのだ。

人間なのだから理屈では割り切れないだろう。
しかしながら彼女の態度と悩み事に、大きな矛盾を
感じざるを得なかった。そんなことを考えつつ仕事に戻った。


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耕助
年齢:
37
性別:
男性
誕生日:
1987/01/14
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フリーター
趣味:
音楽鑑賞
自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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