完全フィクション
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
「もう忘れ物はないよね、お母さん。」
「・・・・ん。」
無口な母がうなづくと、私は手荷物を入れたバッグを肩にかけた。
父と母が離婚し、私は父よりも母を選んだ。
父とは会おうと思えば会えるし、もし新しいパートナーが出来ても
邪魔になるだけだろうから・・・。母に新しいパートナーが出来たら、私は離れようと思う。
無口な母の方が私を必要としている気がしたのだ。
父と母は決して仲が悪いわけではなかったが、
私から見てもどこか2人はよそよそしい感じがあった。
見合い結婚だからだろうか?私にはうかがい知ることも出来ないけど。
娘の私から見てもそう感じるのだから、当人同士はもっと実感していただろう。
離婚した理由を知りたいとも思わなかったし、両親共に事実を私に告げただけだった。
玄関の鍵を閉めると、母は複雑そうな顔をしていた。思い出しているのだろう、
ここで過ごした日々を。
「・・・ごめんね。」
母が複雑な愛想笑いで私に謝った。
「もう私だって子供じゃないんだし、別に謝る必要はないよ。
お父さんもお母さんも私にとっては親だから、2人の出した結論を受け入れるよ。
お父さんともこれから先会うつもりでいるしね。」
母は、すまなそうな顔でうなづいた。
私が今まで人を好きになったことがないのも、
この2人の背中を見てきたからかもしれないな。
だからと言ってそれが悪いこととは思わないし、
無理して好きな人を作ろうとも思わないけど。
「じゃ、行こうか。」
無言で母がうなづくのを確認して、からっぽになった部屋を後にした。
「・・・・ん。」
無口な母がうなづくと、私は手荷物を入れたバッグを肩にかけた。
父と母が離婚し、私は父よりも母を選んだ。
父とは会おうと思えば会えるし、もし新しいパートナーが出来ても
邪魔になるだけだろうから・・・。母に新しいパートナーが出来たら、私は離れようと思う。
無口な母の方が私を必要としている気がしたのだ。
父と母は決して仲が悪いわけではなかったが、
私から見てもどこか2人はよそよそしい感じがあった。
見合い結婚だからだろうか?私にはうかがい知ることも出来ないけど。
娘の私から見てもそう感じるのだから、当人同士はもっと実感していただろう。
離婚した理由を知りたいとも思わなかったし、両親共に事実を私に告げただけだった。
玄関の鍵を閉めると、母は複雑そうな顔をしていた。思い出しているのだろう、
ここで過ごした日々を。
「・・・ごめんね。」
母が複雑な愛想笑いで私に謝った。
「もう私だって子供じゃないんだし、別に謝る必要はないよ。
お父さんもお母さんも私にとっては親だから、2人の出した結論を受け入れるよ。
お父さんともこれから先会うつもりでいるしね。」
母は、すまなそうな顔でうなづいた。
私が今まで人を好きになったことがないのも、
この2人の背中を見てきたからかもしれないな。
だからと言ってそれが悪いこととは思わないし、
無理して好きな人を作ろうとも思わないけど。
「じゃ、行こうか。」
無言で母がうなづくのを確認して、からっぽになった部屋を後にした。
PR