完全フィクション
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貧乏な少女がいた。
彼女は努力家で、何をするにも最後までやり遂げ
たとえ失敗したとしても成功するまで何度も挑戦した。
ただし、貧困の苦しさゆえか、彼女の心は荒んでいた。
スラムの町の片隅で少女を見つめる老人がいた。
彼は決して裕福ではなかったが、老い先短い自分の為よりも
その少女に金銭面で支えてあげることにする。
やがて彼女は与えられたことに余裕が出来、
いろいろなものを老人に求めた。老人は何を
求められても笑顔で、少女の為に支え続けた。
ある日のこと。老人と連絡が取れなくなる。
少女はすでに自分の力で貧困から抜け出して、
別の町に住んでいた。もはや老人のことを
疎ましくすら思っていたので、放っておいた。
愛する男性を見つけ出して、幸せの絶頂の中、
何の気なしに老人の話を自慢げに語りだした。
そして、自分になんの見返りも求めず支えてくれた
老人を、むしろ鼻で笑うように馬鹿にして語った。
それを聞いた男性は憤慨し、彼女に言った。
「君は何のお返しもせずに、もらえるものだけもらって
後は逃げるというのかい。君には幸せになる権利などない。」
男性は別れると言い出した。彼女は焦って引き止めたが、
男性は聞く耳を持たなかった。彼女はむしろ男性と
別れる原因となった老人を憎み、何か文句を、
言ってやろうとののしってやろうと老人を探した。
話せないはずの飼っているインコが語りだす。
『老人を探してどうするつもりだい?
最善の行動を取るにしたって、遅いと言うのに。』
彼女はその言葉の意味がわからなかった。
勝手に老人が好きで私にくれただけじゃない。
くれると言うものをもらって、何が悪いの。そう思った。
『人間が悪い。』
そう言ってケタケタと笑うインコを、彼女は握り潰した。
インコは死んでしまった。彼女はなんとも思わなかった。
老人を見つけ出した時は墓の中だった。
涙は出なかった。怒りさえ沸いた。
彼女はいつまでも気付かなかった。
だからこそ、幸せを掴めずに彼女はその一生を終えた。
老婆になってしまったその死に顔が、安らかであるはずがなかった。
彼女は努力家で、何をするにも最後までやり遂げ
たとえ失敗したとしても成功するまで何度も挑戦した。
ただし、貧困の苦しさゆえか、彼女の心は荒んでいた。
スラムの町の片隅で少女を見つめる老人がいた。
彼は決して裕福ではなかったが、老い先短い自分の為よりも
その少女に金銭面で支えてあげることにする。
やがて彼女は与えられたことに余裕が出来、
いろいろなものを老人に求めた。老人は何を
求められても笑顔で、少女の為に支え続けた。
ある日のこと。老人と連絡が取れなくなる。
少女はすでに自分の力で貧困から抜け出して、
別の町に住んでいた。もはや老人のことを
疎ましくすら思っていたので、放っておいた。
愛する男性を見つけ出して、幸せの絶頂の中、
何の気なしに老人の話を自慢げに語りだした。
そして、自分になんの見返りも求めず支えてくれた
老人を、むしろ鼻で笑うように馬鹿にして語った。
それを聞いた男性は憤慨し、彼女に言った。
「君は何のお返しもせずに、もらえるものだけもらって
後は逃げるというのかい。君には幸せになる権利などない。」
男性は別れると言い出した。彼女は焦って引き止めたが、
男性は聞く耳を持たなかった。彼女はむしろ男性と
別れる原因となった老人を憎み、何か文句を、
言ってやろうとののしってやろうと老人を探した。
話せないはずの飼っているインコが語りだす。
『老人を探してどうするつもりだい?
最善の行動を取るにしたって、遅いと言うのに。』
彼女はその言葉の意味がわからなかった。
勝手に老人が好きで私にくれただけじゃない。
くれると言うものをもらって、何が悪いの。そう思った。
『人間が悪い。』
そう言ってケタケタと笑うインコを、彼女は握り潰した。
インコは死んでしまった。彼女はなんとも思わなかった。
老人を見つけ出した時は墓の中だった。
涙は出なかった。怒りさえ沸いた。
彼女はいつまでも気付かなかった。
だからこそ、幸せを掴めずに彼女はその一生を終えた。
老婆になってしまったその死に顔が、安らかであるはずがなかった。
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