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さらに同僚は続けた。

「そして、情報で有利になるとは限らない。
君にとって不都合だったり不愉快だったりするのかもしれない。
しかし面と向かってそれを咎めることすら出来ない。
君はただ、悶々と怒りを自分自身に沈めて行く事しか出来ないんだ。」

「まぁ、正規の手段ではない以上、それは当然のリスクよね。」

「まあね。知らない方がいいこともあるって事さ。
何でもかんでも知っていることが、自分に有利に働くとは限らないからね。」

「ましてや開き直って、そうであることを自覚して続けたとしても、
それはただ醜く可哀想な行動でしかないわね。
意味もないことを利益もなく続けるなんて、正気の沙汰ではないもの。」

「うん。利益があるならまだしも、リスクすら感ぜられる行動だからね。」

「私達が忠告してるのは、私達のためではないわ。
偽善といわれても仕方ないけど、君自身のために言っているの。
自分の心情的なリスクだけでは済まない可能性だってあるのよ?」

「そう、僕らは、命令されてるとはいえ、君自身の事を思って忠告しているんだ。
これは脅迫ではない。警告だと思ってくれても構わないよ。
毎回同じこと言うようで悪いんだけどね。」

「お互いに利益があるのなら、打算的に考えてもすぐにやめるべきだと思うわ。
たとえ受けて立とうなんて思って開き直っても、先には破滅しかないのよ。」

「僕らは別に君を挑発しているわけじゃないんだ。それだけは理解して欲しい。
平和的解決を望んでいるだけなんだよ。自分だけは大丈夫と言う考えが、一番危険だからね。」

「どう考えたって君のやり方は法律で許されるべきことではないもの。わかるでしょ?
いくら情報を得てないように振舞っても、証拠はいくらでも回収できるわ。」

「・・・・そろそろ時間だね。まぁ、猶予のあるうちによく思い直すことだよ。
僕らだってよってたかって君を潰したくなんかはないからね。
平和的解決が出来るうちに、違法な情報の取得をやめることだ。・・・じゃあ、帰ろうか。」

私は同僚に促され、荷物を持つと彼と共に電灯を消した後、階段を登っていった。
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耕助
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1987/01/14
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フリーター
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音楽鑑賞
自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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