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占星術だかなんだか知らないが、他人にたかだか12星座だか13星座だか知らないがともかくそんな少ない選択肢で人生や運勢を決められたくない物である。

「何座と何座だから相性が悪い」

とか、そんなものに頼って生きて恥ずかしくないのかお前はと問いたくなる。が、しかしどうにもそういうものが好きそうな女性に限らず、男性でも好きな人間もいて、あろうことか家族専属の占い師に運勢を占ってもらったりするような人間もいる事に驚愕した。

私としてはあまり運がどうとか、不確定で見えないものに頼りたくなど無いのだが、いかんせん結構な人数、それは少なくない数の人間が信じていたりするものだから、もしかしたら実際、それが偶然だとしても救われる人間がいるとするのなら、それはそれで仕方無かったのだろうか、本人が良いのならそれで良いのかもしれないと、私なりにともかく理由を付けて納得する事にした。どうしようもない物にイライラしてもしょうがないからだ。

そんな訳で占星術に限らず占いの話になれば、私は特に信じていないがそれで救われれば良いのではないかと聞き流すようになった。聴いてもらえればその占いの効果を説明して何やら機嫌の良い表情を見て、ああ、これで良かったんだなと思えるようにもなった。





しばらくして。

とても仲良くなった女性が占い好きである事以外は自分の好みど真ん中で、占いの部分は流して上手くやっていた所に、どうにも困った事になった。

「絶対ね。占ってもらった方が良いよ。良く当たるから。」

彼女の事を愛しているし、仕方が無い、内容は聞き流して乗り切るかと腹を括って、何万回聴いたかわからないそのセリフを受け入れた。彼女としてはきっと私の事を思いやって紹介してくれることに違いないのだから、それを反故にする事もあるまい。

結果的には、誰にでも当て嵌まるようなことを言われたし、特に私の人生に問題は無いようだった。彼女はその占い師が売り出しているヒーリング音楽?のようなものを良く聴いている。このまま行けばきっと彼女ともゴールイン出来る事だろうし、それに関しては彼女との仲を深める為の材料になってくれた占い師に感謝せねばなるまい。





彼女と付き合って同棲するようになって、例の音楽を聴きながらさめざめと泣いてしまう事があるぐらいで、私達の人生は上手く行っていた。様に感じられた。

結婚する事にもなったし、占い師縁の場所で式をあげるそうだ。やれやれ。
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耕助
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1987/01/14
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フリーター
趣味:
音楽鑑賞
自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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