完全フィクション
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何の変哲もない、大きめの公園。
大きな木々のおかげでなんとなく居心地がいいというだけで、
本当に普通の公園。
しかし、その風景は11月にだけ様変わりする。
その公園に植えられているイチョウの樹が、
黄色く染められた葉を、まるで祝福するかのように舞い散らすのだ。
そして、公園一帯の大地一面が黄色いじゅうたんとなる。
もちろん、木々にも葉が残っていれば、
黄色い空間がそこに出来上がるのだ。
現実離れした黄色の世界は、見ているだけで
異世界に来たかのような錯覚に陥る。
それほど遠くない場所にあるのに、もう何年もあの黄色い世界に
足を踏み入れていない。しかし、そんなことはおかまいなしに
きっとあの場所では一年に一時期だけ、あの黄色い世界を
展開していることだろう。自然とは、当たり前であるはずなのに、
人が作った何よりも、かくも美しいものだ。
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