完全フィクション
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水に沈んだまま、一人思った。
呼吸もままならない状態なのに、何故この水の中は気持ちいいんだろう。
胎内回帰とでも言おうか。水の中はえらく安心感がある。
母親のおなかの中にいるときは、こんな感じだったのだろうか。
まるで水面が天空のように輝いている。
音があまり聞こえないというのも、安心感に一役買っている。
「包まれている」感じが、気持ちいいのかもしれないな。
きっとこの水の中から地上に上がると、物凄い虚脱感が襲ってくるはずだ。
子供が生まれた時に泣いているのは、その虚脱感が嫌なんだろうと思う。
きっと胎内でゆっくりしていたかったんだろう。
元々生物は水の中から生まれてきたらしいしね。
あらゆる生物が、地球という母親の胎内から生まれてきたのだ。
そう思うと、地球も星という鉱物ではなく、生物なんじゃないかとすら
思えてくる。自然災害は、地球にとって病気なのかもしれない。
そろそろ息が続かなくなってきたな・・・。
嫌だけど仕方がない。地上に上がるとするか。
魚が両生類に進化した時も、こんな気持ちだったのだろうか。
なんだか水って神秘的なんだな。生物にとってのガソリンみたいなものかな。
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