完全フィクション
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夏が終わり、秋に差し掛かる。
小さな頃に比べると、蝉時雨もBGMにしか感じられなくなった。
逆に言えばそれが日本らしく、風流でいいなと思うのだが。
蝉というのは何年も地中にいて、地上に出てきて生きるのは数週間。
どういう進化でそういった生態になったのかわからないが、不思議だ。
地中にいるとき、何を思うのか。
そして成虫に脱皮し、木にとまり鳴いている時に何を思うのか。
大体虫って思考とかあるのかなぁ?ちょっとわからない。
何にしても、言葉が通じない限り、
気持ちや考えてることだってわかるはずもない。
自分の寿命を知ってか知らずか、夏になると身体を震わせて
蝉時雨を作り出す。自然の為せる芸術だ。
蝉時雨の中に入ると、何故か暑さが和らいでくるから不思議だ。
子供の頃は「暑いのにうるさいなぁ」としか思わなかったのだが。
今年もたくさんの蝉が天寿を全うし、役目を終えたことだろう。
来年もまた、地中にいる何割かが、蝉時雨を作り出してくれる。
その時は、森の中ででも聞きたいものだ。
都会で聞くのが悪いというわけじゃないけどね。
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