完全フィクション
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「こんにちはぁ。」
何やらせっせと納屋の掃除をしているおじさんに声をかける。
麦わら帽子が似合っているなぁ。
「やぁ。どうしたんだい?」
「いえ、ちょっと近くに立ち寄ったもので。」
「ちょっと待っててね。」
首に巻いたタオルで汗を拭きながら
おじさんは家の奥へと引っ込んでいった。
ほどなく麦茶を持ってきたおじさんに、
納屋の奥の縁側へと通された。
「もう秋だなぁ。」
実はおじさんとは直接の交友があるわけではなく。
この家に以前住んでいたおばあちゃんと
よくお話をしていたものだった。
おじさんと葬儀に参列した時に
初めて顔を合わせたのは春のこと。
特にお互い話すこともないのだけれど、
なんとはなしに近くを通る時になって覗いていく。
おじさんも嫌な顔ひとつせず出迎えてくれる。
小一時間の短い時だけれど、縁側でそれとなく
過ごすのが通例となっている。
一言二言交わすと、後は景色を眺めるだけで終始無言。
麦茶を飲み干して、しばらくすればおいとますることになる。
理由なんて、どこにもない。
すれ違った先に得た、ちょっとした人情。
「ごちそうさまでした。おいしかったです。」
「またいつでもおいで。」
会釈しておじさんの家を後にした。
何やらせっせと納屋の掃除をしているおじさんに声をかける。
麦わら帽子が似合っているなぁ。
「やぁ。どうしたんだい?」
「いえ、ちょっと近くに立ち寄ったもので。」
「ちょっと待っててね。」
首に巻いたタオルで汗を拭きながら
おじさんは家の奥へと引っ込んでいった。
ほどなく麦茶を持ってきたおじさんに、
納屋の奥の縁側へと通された。
「もう秋だなぁ。」
実はおじさんとは直接の交友があるわけではなく。
この家に以前住んでいたおばあちゃんと
よくお話をしていたものだった。
おじさんと葬儀に参列した時に
初めて顔を合わせたのは春のこと。
特にお互い話すこともないのだけれど、
なんとはなしに近くを通る時になって覗いていく。
おじさんも嫌な顔ひとつせず出迎えてくれる。
小一時間の短い時だけれど、縁側でそれとなく
過ごすのが通例となっている。
一言二言交わすと、後は景色を眺めるだけで終始無言。
麦茶を飲み干して、しばらくすればおいとますることになる。
理由なんて、どこにもない。
すれ違った先に得た、ちょっとした人情。
「ごちそうさまでした。おいしかったです。」
「またいつでもおいで。」
会釈しておじさんの家を後にした。
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