完全フィクション
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夜通し熱帯夜の中で、僕は誰かを待っていた。
黒猫が僕を見て笑う。僕は声をかける。
「やぁ黒猫くん。猫の世界はどうだい?」
「同じ世界に住んでいるのだから、人間と変わらないよ。」
いちいちもっともな事を言う。
「君は猫でいることを幸せに思うかい?」
「どうだろうねぇ。生まれた時から猫だから。」
「当たり前だね。」
2人・・・いや1人と1匹で、頭を振って笑う。
「いやはや、黒猫殿に一本取られたな。」
「そもそも、猫と話をする君がおかしいよ。」
「僕?僕はもともとおかしいから、何の問題もない。」
顔を見合わせてニタァっと、1人と1匹が気味の悪い笑顔を浮かべた。
「ところで君は尻尾が2本あるね」
「君は1本もないね」
「僕は人間だからね。」
「吾輩は猫である」
キョトン、と1杯喰わされた僕が感心していると、
「猫又だよ。知ってるだろ?そもそも、
君の目の前にいる黒猫が本当に
生きている保証なんてないじゃないか」
なるほど、と思った。
「死んでいる確証もなかったけどね。」
「死んでなる奴もいれば、生きてなる奴もいる。我輩は前者さ。」
「その一人称止めないかいw」
「どうして」
「まぁいいや。機会があったら、また会おう。」
黒猫は鼻で僕を笑うと、手を振る僕を見送った。
この世に別れを告げたモノ同士。
黒猫が僕を見て笑う。僕は声をかける。
「やぁ黒猫くん。猫の世界はどうだい?」
「同じ世界に住んでいるのだから、人間と変わらないよ。」
いちいちもっともな事を言う。
「君は猫でいることを幸せに思うかい?」
「どうだろうねぇ。生まれた時から猫だから。」
「当たり前だね。」
2人・・・いや1人と1匹で、頭を振って笑う。
「いやはや、黒猫殿に一本取られたな。」
「そもそも、猫と話をする君がおかしいよ。」
「僕?僕はもともとおかしいから、何の問題もない。」
顔を見合わせてニタァっと、1人と1匹が気味の悪い笑顔を浮かべた。
「ところで君は尻尾が2本あるね」
「君は1本もないね」
「僕は人間だからね。」
「吾輩は猫である」
キョトン、と1杯喰わされた僕が感心していると、
「猫又だよ。知ってるだろ?そもそも、
君の目の前にいる黒猫が本当に
生きている保証なんてないじゃないか」
なるほど、と思った。
「死んでいる確証もなかったけどね。」
「死んでなる奴もいれば、生きてなる奴もいる。我輩は前者さ。」
「その一人称止めないかいw」
「どうして」
「まぁいいや。機会があったら、また会おう。」
黒猫は鼻で僕を笑うと、手を振る僕を見送った。
この世に別れを告げたモノ同士。
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