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ベンチにひとり、老人が座っている。杖で身体を支え、夕日を眺めていた。

老人は若い頃、甘いマスクと巧みな話術で、何人もの女性を虜にしてきた。
騙したりすることは絶対にしなかったのだが、特定の相手を持たず、
ただただひたすら多くの女性を抱いてきた。

友人の約束をほったらかしにして、女性との逢引にひたすら酔いしれたこともあった。
それはもはや病気とも言えるほどでもあった。

そして、歳追うごとに老人は孤独でいることが多くなった。
団塊の世代であるうちはまだ良かったのだが、
老人ともなると、体力も失い、何やら女性を貪るのがバカバカしくもなった。

気がつくと老人には何もなかった。信頼するものも、愛するものもなく。
しかし老人は後悔していなかった。これでいい、いい人生だったと
掛け値なしに思った。



夕日が暮れていく。



日没と共に、老人はうなだれた。

幸せそうな笑顔でこと切れた、老人の姿がベンチの上に横たわっているだけだった。
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1987/01/14
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自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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