完全フィクション
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まあ、よくある話なのだが、みんなで集まって怪談で盛り上がった。
酒も入っている事もあって、みんな舌が回る回る。
普段怖い話なんて縁の無さそうな奴まで、
躍起になって怪談を口にする。意外さも手伝って、
少しばかり遅い納涼に華が咲いた。
百物語にする程ネタは無いだろうし、
何より肝心要の蝋燭なんかも用意していない。
それぞれが思い思いに、満足するまで語った。
ネタも尽きてきたかな、と思い始めた頃、
一人の気の弱い女の子が、端から見ても
おいおい大丈夫か?と思うぐらいに真っ青な顔をして
ガタガタと震えながら、隣にいる女の子にしがみついていた。
「ちょっとぉ、大丈夫?」
しがみつかれている女の子が心配する。
「怖いよぉ・・・。」
涙目で、と言う表現は控え目で、
ボロボロと涙を流しながら泣いている。
さすがに可哀想と思ったのか、男の子の
一人が対策を口にし始めた。
「宗教の違いとかあるかもしれないけど、南無阿弥陀仏
と唱えると、霊が寄って来ないらしいよ。」
気休めだった。あまりにも震える女の子に、
自分でも信じていない話を提案してみた。
しかしながら、震え上がった女の子にとって、
その言葉は救いの光だった。早速、唱え始めた。
「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・。」
一心不乱に唱える女の子。その光景にどこか部屋の空気が
暖かくなって和やかな雰囲気が流れ、締めくくるはずだった。
次の瞬間、震え上がる女の子が一心不乱に唱える念仏を
、そして部屋にいた全員を凍りつかせる声が、耳に届いた。
誰しもが間違いなく耳にした、低い、この世のもの
とは思えない恐ろしさをはらんだ男の声。
「そんなの効かねえよ。」
酒も入っている事もあって、みんな舌が回る回る。
普段怖い話なんて縁の無さそうな奴まで、
躍起になって怪談を口にする。意外さも手伝って、
少しばかり遅い納涼に華が咲いた。
百物語にする程ネタは無いだろうし、
何より肝心要の蝋燭なんかも用意していない。
それぞれが思い思いに、満足するまで語った。
ネタも尽きてきたかな、と思い始めた頃、
一人の気の弱い女の子が、端から見ても
おいおい大丈夫か?と思うぐらいに真っ青な顔をして
ガタガタと震えながら、隣にいる女の子にしがみついていた。
「ちょっとぉ、大丈夫?」
しがみつかれている女の子が心配する。
「怖いよぉ・・・。」
涙目で、と言う表現は控え目で、
ボロボロと涙を流しながら泣いている。
さすがに可哀想と思ったのか、男の子の
一人が対策を口にし始めた。
「宗教の違いとかあるかもしれないけど、南無阿弥陀仏
と唱えると、霊が寄って来ないらしいよ。」
気休めだった。あまりにも震える女の子に、
自分でも信じていない話を提案してみた。
しかしながら、震え上がった女の子にとって、
その言葉は救いの光だった。早速、唱え始めた。
「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏・・・。」
一心不乱に唱える女の子。その光景にどこか部屋の空気が
暖かくなって和やかな雰囲気が流れ、締めくくるはずだった。
次の瞬間、震え上がる女の子が一心不乱に唱える念仏を
、そして部屋にいた全員を凍りつかせる声が、耳に届いた。
誰しもが間違いなく耳にした、低い、この世のもの
とは思えない恐ろしさをはらんだ男の声。
「そんなの効かねえよ。」
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