完全フィクション
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今日は小説家の家に遊びに来た。
彼がしょっちゅう執筆しているので、
大概は俺が彼の家に遊びに行く。
彼はいつも背を向けながら、振り向くこともなく
俺と言葉を交わす。それを失礼だとも思わない。
彼は仕事をしているというのに、俺が遊びに行くのだから
逆に俺が失礼に当たるんじゃないかと思っていたが、
どうやら彼もまんざら悪い気はしていないようだ。
「むしろ誰かと会話していた方が、一人で考えて
いるよりもインスピレーションが刺激されるんだよ。」
とは彼の弁。
こうして今日もやってきて、仕上がった原稿を
出来た順に読ませてもらっている。
俺は彼の友達だが、彼の作品のファンでもある。
「いやあ、しかしおもしろい小説を書くよね。」
「そうかい?素直に嬉しいよ。」
「こういった話は実体験に基づいているのかい?」
「かけらを寄せ集めて創作しているだけさ。
ある出来事があったとして、登場人物の反応や
考えが僕の考えと=というわけではないよ。」
「文章の内容と君の心はリンクしていないってこと?」
「しているものもあるかもしれないが、
何しろ創作小説なんだから実体験は
ただのヒントやきっかけにすぎないね。」
「そうか。」
「うん。だから作品の内容が必ずしも僕の思想と
同じとは限らないんだ。よく勘違いする人はいるけどね。」
「確かに自分の考えだけを書いていたら、
同じような内容しか書けないか。」
「そういうこと。」
俺も勘違いしていた一人だな。
と、出された日本茶をすすりながら、
自分とは違う考えのキャラクターを
描く彼に、ますます興味を持った。
彼がしょっちゅう執筆しているので、
大概は俺が彼の家に遊びに行く。
彼はいつも背を向けながら、振り向くこともなく
俺と言葉を交わす。それを失礼だとも思わない。
彼は仕事をしているというのに、俺が遊びに行くのだから
逆に俺が失礼に当たるんじゃないかと思っていたが、
どうやら彼もまんざら悪い気はしていないようだ。
「むしろ誰かと会話していた方が、一人で考えて
いるよりもインスピレーションが刺激されるんだよ。」
とは彼の弁。
こうして今日もやってきて、仕上がった原稿を
出来た順に読ませてもらっている。
俺は彼の友達だが、彼の作品のファンでもある。
「いやあ、しかしおもしろい小説を書くよね。」
「そうかい?素直に嬉しいよ。」
「こういった話は実体験に基づいているのかい?」
「かけらを寄せ集めて創作しているだけさ。
ある出来事があったとして、登場人物の反応や
考えが僕の考えと=というわけではないよ。」
「文章の内容と君の心はリンクしていないってこと?」
「しているものもあるかもしれないが、
何しろ創作小説なんだから実体験は
ただのヒントやきっかけにすぎないね。」
「そうか。」
「うん。だから作品の内容が必ずしも僕の思想と
同じとは限らないんだ。よく勘違いする人はいるけどね。」
「確かに自分の考えだけを書いていたら、
同じような内容しか書けないか。」
「そういうこと。」
俺も勘違いしていた一人だな。
と、出された日本茶をすすりながら、
自分とは違う考えのキャラクターを
描く彼に、ますます興味を持った。
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