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完全フィクション
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バレないとでも思っているのか、嘘つきは次々と平気で嘘をつく。

黙っていればバレてないとでも思っているのだろうか。
そのまま続ければ必ず誰にでもわかるボロが出ると言うのに。
大体嘘つきが嘘をつくメリットって一体なんだろう?
自分の首を絞めているだけではあるまいか?

「嘘も方便」タイプの嘘すらつけない真っ直ぐな人間も、
時には理解に苦しむ。そんな欲望むき出しでどうすんだ(笑)

でもやっぱ素直の方がいいよなぁ・・・。

人に迷惑がかからなければ、存分についてもらってて構わないが。
しかし、自滅するのがわかってて見守る様は、どうにもわびしい気持ちになる。

いい大人が国家単位・組織単位で嘘つく時代だからな。
まぁ仕方がないのかもしれない。
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-今日は死ぬのにいい日だ。

とある雑誌にそう書いてあった。
死ぬのにいい日なんてあるもんか・・・。

しかしこの言葉は、自然と共に生きてきた、ネイティブ・アメリカン(インディアン)の言うことで、
我々に理解出来ないのも当然だろう。天寿をまっとうするなんてことは、
当たり前のようで実に難しい。

何もない晴れた日の午後に、「死」について考える。
それ自体、この国が平和であることの証拠なのかもしれない。
雪男は怪物。雪女は妖怪。

美女と野獣がかなり昔から日本で描かれていたことになる。
でも雪男の方がはるかに歴史が浅いかもしれない。
ある程度日本の近代文明が安定してからの話だったように感じる。

では雪女がなぜ歴史が古いのだろう・・・。
それはきっと古の頃から「美しさは危険を伴う」という認識があったからだと推察する。
そして吹雪に対する恐怖のイメージを膨らませた結果の妖怪でもあるだろう。

記憶では雪男は足跡などが見つかってからの話だったと思うので、
ネッシーなんかと歴史は変わらないような気がする。
(ネッシーは実在すると言い出した本人が実はオモチャだったことを
亡くなる直前にバラしてしまったが)
平和になった日本が余裕を持ち、神秘学に対する探究心と想像力を働かせた結果なのだろう。

日本の妖怪文化というのは、何故か親しみを持てるものとなっている。
自然と共存しなければいけない人間が、自然と仲良くしようと
努力した結果が妖怪なのかもしれない。

そう考えると、日本の妖怪文化は、いつまでも残していきたいと思える。
日本の古き良き特徴のひとつだ。
-なんだ。首を落とされても意識はあるんだな。

視界に首のない血みどろの自分の身体を見つけ、
薄れゆく意識の中でそう思った。
ある町の片隅に、小さな喫茶店がある。そこは年中無休でやっていて、常に2、3人の客が入っている。

そこの客は何も話さないし、皆無言である。しかし、みな安らかな顔をしている。

俺はこの喫茶店が本当に好きだった。誰も何もお互いに知ろうとはしないが、どこか共通の連帯感があった。この場所を心の拠り所として、挨拶するわけでもないのに目が合うとお互い微笑んだりした。

この店の店長は高齢だったが、彼の淹れるコーヒーは本当においしかった。嫌味のない洗練された親しみやすいその味は、まるで飲むだけで疲れを癒してくれるような味だった。

だから、店長が倒れた時は誰彼ともなく皆協力した。適切な延命措置を施すもの、救急車を呼ぶもの、知り合い皆に連絡するもの、誰も指示していないのに自分の出来ることを果たした。

しかし、店長は天に召されてしまった。身寄りはいないという。

客みんなで金を出し合い、葬式を行った。ここに来たものはこんなにいたのかと思うほど、たくさんの人間が訪れ、冥福を祈った。

店長は無事に葬られ、この皆の拠り所となっていた喫茶店も閉店となった。

そこにいたものは、今度は皆店長の墓を訪れ、持参したコーヒーを飲んでいくらしい。
そして、以前のように誰もが何も語らず、心を癒していくそうだ。

俺もたまに店長の墓に訪れるようになった。一輪の花を墓に添え、手を合わせ、小一時間コーヒーを飲んでいく。すれ違いに客だったろう人が訪れていた。皆忘れずにいるのだろう。あのコーヒーの味を。店長の佇まいを。あの場所に流れていた、ゆったりとした時間を。

何かに疲れたとき、またこの場所に来よう。そう帰り際に思った。
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1987/01/14
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自己紹介:
夢人に付き合わされた哀れな若輩者
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