完全フィクション
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リムショットのカウントで幕を開けると、
ハウリングに近いギターリフが空間を支配した。
ベースの音が鼓動のリズムを狂わせると、
金切り声に近い雄叫びを上げて、地獄の底
からのうめき声のような歌声を響かせる。
四つの音が不協和音のハーモニクスを
矛盾した論理の中でせめぎ合い、紡ぎだす
ことによって、メンバー全員がトランス状態に入った。
こうなるともう止められない。練習でもリハでもなく
ここに存在するのは全員の全力とセンスが作品という
形のない音の塊を・・・・音楽を導き出した。
一度歯車が回りだすと、狂人のような目つきで
それぞれの世界観を一体化させることに執着する。
見据えているのは音楽としての理想郷。
人に理解されるべくモノではなく、
自分たちの全てを叩き付けた上での
納得や満足を超えたケミストリー。
それは一定ラインを超えて快感となり、
恍惚の中にある狂気と欲望が混在する。
まだだ。まだ足りない。この世界に
未だ存在しない本当の音楽を求めて。
ハウリングに近いギターリフが空間を支配した。
ベースの音が鼓動のリズムを狂わせると、
金切り声に近い雄叫びを上げて、地獄の底
からのうめき声のような歌声を響かせる。
四つの音が不協和音のハーモニクスを
矛盾した論理の中でせめぎ合い、紡ぎだす
ことによって、メンバー全員がトランス状態に入った。
こうなるともう止められない。練習でもリハでもなく
ここに存在するのは全員の全力とセンスが作品という
形のない音の塊を・・・・音楽を導き出した。
一度歯車が回りだすと、狂人のような目つきで
それぞれの世界観を一体化させることに執着する。
見据えているのは音楽としての理想郷。
人に理解されるべくモノではなく、
自分たちの全てを叩き付けた上での
納得や満足を超えたケミストリー。
それは一定ラインを超えて快感となり、
恍惚の中にある狂気と欲望が混在する。
まだだ。まだ足りない。この世界に
未だ存在しない本当の音楽を求めて。
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例えば自分の弱さを伝えることと
欠点を指摘されて直さないことの
どんな違いがあるのだろうか。
自分は思いを通すことが出来ないくせに
裏切られた時に自分だけは怒ってもいい
そんな勝手な話があるのだろうか。
他人はダメで自分がOKなんて話
どこへ行ってもまかり通るわけないのに
なんだかおかしいね。
とってもおかしいよ。
欠点を指摘されて直さないことの
どんな違いがあるのだろうか。
自分は思いを通すことが出来ないくせに
裏切られた時に自分だけは怒ってもいい
そんな勝手な話があるのだろうか。
他人はダメで自分がOKなんて話
どこへ行ってもまかり通るわけないのに
なんだかおかしいね。
とってもおかしいよ。
真っ赤に染まった身体を持て余して動けないでいると、
彼女はまるでその場所にそぐわぬやさしい笑顔で現れた。
「やあ。」
「こんにちは。」
「もし、お手すきだったら、俺の胸ポケットから
煙草とライターを取ってくれないか?出来れば
火をつけて俺の口に咥えさせて欲しいんだが。」
「いいですよ。」
純白のワンピースに純白の帽子をかぶった彼女は
不審がることも気持ち悪がることもなく言う通りにしてくれた。
生き返る心地で一服する。煙を吐き出すと、
咳と共に吐血が飛び散るのだが、気分は悪くない。
再び煙草を咥えてから、彼女に尋ねてみた。
「俺は死ぬかねぇ。」
「自分が一番良くわかっているんじゃないですか?確実に死にますね。」
彼女の言葉にへっへっへ。と笑い声を上げる。
「あんた死神かなんかか?」
「さあ。あなたが死んだ後、魂でも連れ去ったら死神でしょうね。」
彼女の笑顔は変わらぬまま、至極最もな返答が返ってきた。
「・・・・・そうか・・・・・・。俺もやっと眠りにつけるわけだ。」
自分の中で『やっと』という言葉を選んだのは、
ずっと自分は死にたがっていたからだと思う。
もっと死に際はうろたえるかと思っていたけれど、
やるだけのことをやって来たのだから、特に不満はない。
自殺をするわけでもなければ犬死でもないからな。
視界が白く霞んで来る。死んだことがないので
わからないが、真っ白になったらきっと死ぬのだろう。
「・・・・・・・・お疲れ様。」
彼女の言葉が耳に届いていたが、もう彼女の
表情は伺い知ることも出来ない。きっと変わらぬ
笑顔で、俺の最後を見取ってくれたのだろう。
・・・・・・・ありがとう。
彼女はまるでその場所にそぐわぬやさしい笑顔で現れた。
「やあ。」
「こんにちは。」
「もし、お手すきだったら、俺の胸ポケットから
煙草とライターを取ってくれないか?出来れば
火をつけて俺の口に咥えさせて欲しいんだが。」
「いいですよ。」
純白のワンピースに純白の帽子をかぶった彼女は
不審がることも気持ち悪がることもなく言う通りにしてくれた。
生き返る心地で一服する。煙を吐き出すと、
咳と共に吐血が飛び散るのだが、気分は悪くない。
再び煙草を咥えてから、彼女に尋ねてみた。
「俺は死ぬかねぇ。」
「自分が一番良くわかっているんじゃないですか?確実に死にますね。」
彼女の言葉にへっへっへ。と笑い声を上げる。
「あんた死神かなんかか?」
「さあ。あなたが死んだ後、魂でも連れ去ったら死神でしょうね。」
彼女の笑顔は変わらぬまま、至極最もな返答が返ってきた。
「・・・・・そうか・・・・・・。俺もやっと眠りにつけるわけだ。」
自分の中で『やっと』という言葉を選んだのは、
ずっと自分は死にたがっていたからだと思う。
もっと死に際はうろたえるかと思っていたけれど、
やるだけのことをやって来たのだから、特に不満はない。
自殺をするわけでもなければ犬死でもないからな。
視界が白く霞んで来る。死んだことがないので
わからないが、真っ白になったらきっと死ぬのだろう。
「・・・・・・・・お疲れ様。」
彼女の言葉が耳に届いていたが、もう彼女の
表情は伺い知ることも出来ない。きっと変わらぬ
笑顔で、俺の最後を見取ってくれたのだろう。
・・・・・・・ありがとう。
「こう、なんていうか。なかなかままならないものだねぇ。」
友達の話に耳を傾けていると、なんだか漠然とした退屈を語りだした。
「年齢を重ねるにつれて経験を重ねて、単純なことを楽しめなくなるからね。」
その話に乗ってみることにする。
「そうそう。新鮮な風というか新しい喜びを見つけるのが困難になる。」
「かと言って新しい世界に飛び込むのは億劫だなぁ。」
「飛び込むことは出来てもそれほど喜びが長続きしなかったりしてね。」
「時間の流れも早くなるし、本当の意味で共有できる空間て少なくなる。」
「それぞれの人格が構築されていくからじゃないかな。」
「そうだなあ。吸収期間はもう終わっているのかもしれないね。」
「吸収出来ても新鮮な喜びとまでは行かないことも多いね。」
「まぁそれも人生の醍醐味なんじゃないかな?」
二人で苦笑混じりに言葉を止める。
空を見上げると、満天とは行かないけれど、それなりの星空。
缶ジュースを片手に、思いを馳せながら自分を振り返る。
新しく歩みだすための、ちょっとした確認。
友達の話に耳を傾けていると、なんだか漠然とした退屈を語りだした。
「年齢を重ねるにつれて経験を重ねて、単純なことを楽しめなくなるからね。」
その話に乗ってみることにする。
「そうそう。新鮮な風というか新しい喜びを見つけるのが困難になる。」
「かと言って新しい世界に飛び込むのは億劫だなぁ。」
「飛び込むことは出来てもそれほど喜びが長続きしなかったりしてね。」
「時間の流れも早くなるし、本当の意味で共有できる空間て少なくなる。」
「それぞれの人格が構築されていくからじゃないかな。」
「そうだなあ。吸収期間はもう終わっているのかもしれないね。」
「吸収出来ても新鮮な喜びとまでは行かないことも多いね。」
「まぁそれも人生の醍醐味なんじゃないかな?」
二人で苦笑混じりに言葉を止める。
空を見上げると、満天とは行かないけれど、それなりの星空。
缶ジュースを片手に、思いを馳せながら自分を振り返る。
新しく歩みだすための、ちょっとした確認。
現実世界でもネットの世界でも。
自分の知る世界でも知らない世界でも。
直接的に、そして間接的に関わる世界でも
どの世界でも色々なしがらみはあるみたいだ。
文章という媒体を介して知る場所でもなんだかゴタゴタしている。
無駄に悪意や苦悩が記載してあったりして、ああ、大変なんだなぁ
とまるで他人事ながら思ってしまう。自分とも重ねて。
何かに吐き出していないと、やってられなかったり
また吐き出したものが形になるからこそ
文章は様々な形態を為して楽しませてくれるのだと思う。
自分が、日常では全く関わらない世界の問題事を
まるで自分のことであるかのように、読んで噛み砕き
作品として共感したり相反したりしていく。
そういった所に醍醐味があるのだろうと思う。
自分の知る世界でも知らない世界でも。
直接的に、そして間接的に関わる世界でも
どの世界でも色々なしがらみはあるみたいだ。
文章という媒体を介して知る場所でもなんだかゴタゴタしている。
無駄に悪意や苦悩が記載してあったりして、ああ、大変なんだなぁ
とまるで他人事ながら思ってしまう。自分とも重ねて。
何かに吐き出していないと、やってられなかったり
また吐き出したものが形になるからこそ
文章は様々な形態を為して楽しませてくれるのだと思う。
自分が、日常では全く関わらない世界の問題事を
まるで自分のことであるかのように、読んで噛み砕き
作品として共感したり相反したりしていく。
そういった所に醍醐味があるのだろうと思う。